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散布図


「QC七つ道具」の、「散布図」について説明します。


散布図とは


散布図とは、1つの事象に対して、2種類のデータを使って関係を図に表したものです。
2つの項目の間には、どんな関係(相関関係)があるのか、関係がないのかを知ることができます。


製造現場などで、「比重と強度」、「製造条件と不良率」、「温度と収量」の関係など2つのデータの関係を調べたい場合があります。

データの値だけをみても、関係があるのか、よくわかりませんね。
散布図を描くことにより打点の形によって、縦軸と横軸の関係が一目で把握することが出来ます。


散布図の例


散布図の例です。

相関関係を見ることにより関係性を把握することが出来ます。

散布図


散布図の目的


「散布図」の目的です。

  • 「散布図」の目的は、2つのデータの関係を調べ、改善すべき「特性」と「要因」を把握するのに使用します。


散布図の用途


散布図の用途です。

「散布図」には、次のような用途があります。

  • 「特性」と「要因」との関係を調べたいときに使用します。
  • 「ある特性」と「他の特性」との関係を調べたいときに使用します。
  • 1つの「特性」に対する2つの「要因」の間の関係を調べたいときに使用します。

などです。


散布図のメリット


散布図のメリットです。

  • 「散布図」のメリットは、2つのデータの関係を一目で把握することができます。

    「相関係数」を計算することにより、2つのデータがどのくらい関係しているのか客観的に把握することが出来ます。


散布図のまとめ方


散布図のまとめ方について説明します。

「散布図」は次のステップでまとめてゆきます。

1.データを集めます。


関係があるかどうか調べるためのデータを30個以上集めます。

2.グラフの座標軸を作ります。


縦軸と横軸に目盛を取ります。
縦軸は上に行くほど大きい値にします。
横軸は右に行くほど大きい値にします。

「原因」(要因)と「結果」(特性値)がある場合は、横軸に「原因」(要因)を縦軸に「結果」(特性値)を書くようにします。

3.データをプロットします。


データをグラフ上にプロット(打点)します。

プロットが重なる場合は、「◎(二重丸)」や「三重丸」などにします。

4.データの「期間」、「記録者」、「目的」などの情報を記入します。


5.必要であれば、「相関係数」を計算します。


「相関係数」は、2つのデータの関係が定量的にわかります。
また、「回帰線」を描くこともできます。


散布図の見方


散布図の見方です。

散布図は以下のステップで、見てゆきます。

1.異常値がないか検討します。


散布図の中に、打点の異常値がないか確認します。
集団から飛び出た点です。
打点の集団のから、離れたところに点がある場合は、その値が異常な原因でないか調べます。
もし、異常な原因が確認できる場合は、その値は除きます。
原因が不明の場合は、その点を含めて判断します、

2.相関の有無を調べます。


一般的に、以下のような相関関係があります。

  • 正の相関がある。
    横軸が増加するに従って、縦軸も増加する傾向の場合は「正の相関」があるといいます。

    打点の分布が、右上がりの楕円になっている場合です。
    正の相関が強くなれば、楕円が、直線に近くなってゆきます。
  • 負の相関がある.
    横軸が増加するに従って、縦軸が減少する傾向の場合は「負の相関」があるといいます。

    打点の分布が、右下がりの楕円になっている場合です。
    負のの相関が強くなれば、楕円が、直線に近くなってゆきます。
  • 相関がない。
    横軸と縦軸に関係がない場合です。
    打点の分布が、円状になる場合です。
    無相関ともいいます。

3.必要であれば層別します。


全体として相関がない場合でも、「層別」すれば相関がある場合があります。
「層別」することも必要です。

例えば、製造機械全体では、条件と値の間に相関が見つからない場合でも、製造機械別では、相関が見つかる場合があります。

データの内容を層別することにより相関がわかる場合もあります。
必要に応じて、層別をおこなった方が良いかもしれません。

「QC七つ道具」には「層別」もありますので、詳細はそちらのべーじをみてください。






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