パレート図
「QC七つ道具(QC7つ道具)」の「パレート図」について説明します。
パレート図とは
パレート図とは、データを項目別に分類して、大きさの順に並べた図です。
原因や現象などの分類項目別に重点項目が一目でわかります。
不具合内容別の不具合件数や、不良内容別の不良個数などに使用されます。
イタリアの経済学者、ヴィルフレド・パレートが考案しました。
重要な項目を抽出することができます。
データを層別して、大きい順に棒グラフを作成し、累積比率を折れ線グラフで表示します。
パレート図の例
パレート図の例です。

パレート図の使用目的
パレート図の使用目的です。
「パレート図」には次のような使用目的があります。
- どの項目に問題があるか把握することができます。
重点的に取り組む問題を引き出すことができます。 - その影響がどの程度か把握することができます。
- 改善前と改善後の効果を確認することができます。
- 業務報告や記録に使用されます。
です。
パレート図のメリット
パレート図のメリットです。
- データだけを見ていたのでは、分類項目の影響がわかりませんが、「パレート図」を書く事で一目でわかるようになります。
パレート図のまとめ方
パレート図のまとめ方について説明します。
「パレート図」は次のステップでまとめてゆきます。
1.データの分類項目を決めます。
「不良項目別」、「場所別」、「機械別不良数」などです。
データとしては、「不良数」、「欠点数」、「所要時間」などです。
「損失金額」などもよいですね。
2.期間を決めてデータを取ります。
3.分類項目別にデータを集計します。
- データの大きい順に項目を並べかえます。
累積数も計算しておきます。
- 項目ごとにデータ数と累積数の%を計算しておきます。
分類項目がたくさんある場合は、データの小さい項目はまとめて、「その他」として、右に置きます。
4.グラフ用紙に縦、横軸を記入します。
縦軸にデータ数の目盛を入れます。
5.データの大きい順に棒グラフを書きます。
6.データの累積数を折れ線グラフで記入します。
- 右端に縦軸を書きます。
折れ線の終点が100%と書きます。 - 0から100%の間を定規、コンパスなどで、10等分し、%の目盛を入れます。
7.データの期間、記録者、目的などを記入します。
パレートの法則
「パレートの法則」とは「パレート図」を考案したヴィルフレド・パレートが発見した法則です。
「80:20」の法則とも呼んでいます。
例えば、
購入購入金額の「80%」は、全購入品の中の上位「20%」で占められている。
と言われています。
この「20%」の購入品については、品質や納期及び支払いに与える影響が大きいため、納期遅れや品質不良などを絶対に出さないように、重点管理をおこなう必要があります。
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