新和図法
「新QC七つ道具」の、「新和図法」について説明します。
目次
新和図法とは
親和図法とは、 言語データを、グループ分けして、整理、分類、体系化する方法です。
問題点を整理することが出来ます。
事実、意見、発想を言語データでとらえ、それらの相互の「親和性」によって統合した図を作ります。
「親和性」って似ているということです。
解決すべき問題の所在、形態を明らかにしてゆく方法です。
未来・将来の問題、未知・未経験の問題など、モヤモヤとしてはっきりしない問題によく使用します。
つまり、似たもの同士のグループ別にまとめて、問題点や解決策を導きだします。
「親和図法」は、「KJ法」(川喜多二郎法)とも呼んでいます。
新和図法の例
新和図法の例です。

新和図法の目的
新和図法の目的について説明します。
- 「新和図法」の目的は、重要な問題の解決にあって、混沌としている事象を整理し、問題を明確に浮かび上がらせることができます。
新和図法のメリット
新和図法のメリットについて説明します。
「新和図法」には次のようなメリットがあります。
- 混沌とした状態の中から、問題点を発見することができます。
- 現状を打破して、新しい考え方を得ることができます。
- 問題の本質が的確にとらえられ、関係者に明確に認識してもらえます。
- 自分の意見や他人の意見が取り入れられ、全員参画による意識向上と活性化がはかれます。
などです。
新和図法を使用するときの注意事項
新和図法を使用するときの注意事項について説明します。
「親和図法」を使用するときには次のことに注意する必要があります。
- テーマを明確に決めます。
- 言語データを収集するときには、「ブレーンストーミング」などを使用します。
新和図法のまとめ方
新和図法のまとめ方について説明します。
「親和図法」は次のステップでまとめてゆきます。
「新和図法」を作成するには、大きく次の2つのやり方があります。
- 個人で作成する方法
- グループで作成する方法
です。
それぞれについて説明します。
個人で作成する方法(新和図法のまとめ方)
「新和図法のまとめ方」の「個人で作成する方法」について説明します。
使用する用途
次のケースに使用します。
- 管理者やスタッフが、混沌としている未知の分野について事実をとらえたいときに使用します。
- ゼロから出発して自分の考えをまとめたいときに使用します。
- 既成概念を打破して新しい考えをまとめたいときに使用します。
などです。
作成方法
次のステップで作成してゆきます。
1.テーマを決定します。
2.取り上げたテーマについて言語データを収集します。
「事実データ」、「意見データ」、「発想データ」などです。
▼言語データの集め方には次のようなやり方があります。
- 直接観察法
- 面談閲覧法
- BS法(ブレーンストーミング法)
- 個人思考法
などです。
▼まとめ方
- 事実や意見を具体的に表現します。
- 最小限の意味を持つセンテンス(主語+述語)として表現します。
3.収集した言語データをカードに書きます。
「データカード」と呼んでいます。
4.「データカード」をよくかきまぜてカルタとりのように広げます。
広げたカードに、数回、目を通します。
データカードを読んでいくうちに、「ほとんど同じ」「似ている」「近い」というように、親近感を感じさせるデータカードを2枚見つけます。
5.2枚のカードのデータが、確かに最も親近感があるか確認します。
6.2枚のカードに記されている言語データを1枚のカードにまとめて書きます。
具体的に書きます。
このようにして作成したカードを「新和カード」と呼びます。
7.2枚の「データカード」の上に重ねて「新和カード」を重ねて、クリップか輪ゴムで束ねます。
束ねたカードは1枚のカードとして扱い、ばらまいているカード群の中に戻します。
8.手順「4」から「7」を繰り返し、言語データの親近感によってカードを寄せて束ねてゆきます。
カード寄せの作業が進むと親和性が遠くなっていきます。
全体の束が、5つ以内になるまで、この作業を続けます。
9.模造紙の上にカードの束を配置します。
構造的に分かりやすくなるように位置関係を決めます。
10.カード寄せの逆の手順で、カードの輪ゴム、クリップを外しながら全体の位置を決めます。
11.決定した配置に基づいて、カードを模造紙に貼り付け、縁取りや、相互の関係を示す記号など用いて、「新和図法」を完成させます。
グループで作成する方法(新和図法のまとめ方)
「新和図法のまとめ方」の「グループで作成する方法」について説明します。
使用する用途
次のケースに使用します。
- 「QCサークル」などで、共通の目的のためにチームワークをつくりあげたいときに使用します。
作成方法
次のステップで作成してゆきます。
1.テーマを決定します。
2.「BS(ブレーンストーミング)法」によって言語データを集めます。
3.全員で話し合って、収集した言語データの意味を、誰もがよく理解します。
表現が適切でないものや、意味がよくわからないもの、いろいろに解釈できる言語データは書き直します。
4.個人で作成する方法の「3」から「10」の手順を、グループで話し合いながら進めてゆきます。
新和図を完成させてゆきます。
BS(ブレーンストーミング)法
追加として、「BS(ブレーンストーミング)法」について少し説明します。
「BS(ブレーンストーミング)法」は、それぞれが、意見をだしてゆきます。
カードに書いてゆきます。
「ブレーンストーミング」には次のルールがあります。
- 批判禁止
他人の発言に対して批判、反対をしない。 - 自由奔放
奔放に発想し自由に発言します。 - 多数歓迎
アイデアは、数が多いほどよい。 - 結合改善
他人のアイデアの結合や改善を求めます。
他人の発言の尻馬に乗るようにします。
このルールを守ることにより、いろいろなアイデアが出てきます。
●「新QC七つ道具」の関連ページです。
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