デミング賞の問題点


「デミング賞」って知っていますか?

TQCの最も優れた企業には「デミング賞」という賞が与えられます。

企業がもらえるのは、デミング大賞(旧日本品質管理賞)とデミング賞(旧デミング賞実施賞)です。
もちろん、TQMにもあります。

「デミング賞」取得のメリットもたくさんありました。
反対に多くのデメリットがあったのも事実です。

その為、1990年のバブル崩壊以降、多くの企業は大々的にTQCを表に出すことはなくなりました。

「デミング賞」には、次のような弊害が出てきました。


■1.デミング賞の意義や価値についての問題点です。

つぎのような問題点がありました。

  • 効果が不明確

  • 受賞後に業績がダウンした企業もあります。
    私が知っている企業も受後、業績が落ちました。

  • TQCをやれば必ず業績が上がるという保証はない。

  • 社長のみ喜んで社員は苦しみのみ
    同感ですね。

  • 基準が無い
    デミング賞で何を審査するのか、どのレベルが合格なのか何もありません。
    先生によって言っていることが違うのですね。
    これには困りました。


■2.デミング賞の受審に際しての問題点です。

つぎのような問題点がありました。

  • 日科技連及び指導講師の金儲けの手段になっている。
    これは大きかったですね。
    かなりのお金が必要です。
    デミング賞を受賞する企業は、日科技連へのトレーニングへの参加、先生方の出張費、指導料金などかなりの金額が必要になります、
    お金がないと、デミング賞は受賞できないと言われていました。
    1990年以前は、日科技連は、すごく儲かったと思いますよ。

  • 指導講師の人格に問題がある。
    こういう人もいました。

  • 指導講師のレベル
    指導講師のレベルが低い人がいます。
    システムに関しては、殆ど知識がないですね。

  • 部長を批判する裁判所になっている。
    これもありました。
    ノイローゼになる部長もいました。
    円形脱毛症になった上司もいました。

  • 受審に大変な労力を要する。
    多くのデータや資料が必要になりました。

  • 資料作りのための残業が急増した。
    すごい残業時間でした。
    残業代が支払われないと大変です。

  • QC診断の儀式は異様
    確かに異様な雰囲気です。


■3.受審後に現れた問題点です。

つぎのような問題点がありました。

  • デミング賞アレルギーが残った。
    殆どの社員は、デミング賞がいやになりました。

  • 上司のチェックがはびこり、発想の自由がなくなった。
    何でも理由を聞いて、口ばっかりの上司が増えました。

  • 上からの方針管理による画一的管理に縛られて発想が貧困になり特異な発想が出にくくなる。
    システム化が思うように進まなくなりました。

  • 分析的思考が強くなる。
    なぜなぜばっかり言う上司が増えました。


「デミング賞」の一番の問題点は、デミング賞の審査基準がないことですね。
(今、存在しているかはわかりません。昔はありませんでした。)

どこまで、何をやったら合格するのかわかりませんでした。
指導する先生によって違うのにも困りました。
これだと、担当者は、いやになりますね。

ISO9000sは、きちんとどこまでやるべきかを「要求事項」で定義しています。
こういうやり方にすべきでしたね。

結局、デミング賞を受賞することがゴールになってしまいました。
受賞したら、それで、TQCは終わってしまいました。

TQCは、いい手法だったのに、目的を忘れてしまったような気がします。

でも、良い企業の中には、TQCの良い部分は残っています。






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