管理図




「QC七つ道具」の、「管理図」について説明します。

■1.管理図とは

「同じ人」、「同じ機械」、「同じ材料」、「同じやり方」でも製品の品質には「ばらつき」が生じます。

「ばらつき」には、次の2つの種類があります、
  1. 原因を調べても意味がない「偶然のばらつき」

  2. なんらかの「異常原因によるばらつき」

です。

「管理図」は、
「1」の「偶然のばらつき」と「2」の「異常原因によるばらつき」を区別することができます。
異常を発見することができます。


■2.管理図の例

管理図


■3.管理図の構成

「管理図」には、中心線と上下一対の「管理限界線」が引かれています。
これに品質を表す点を打ってゆきます。
  • 「1」の「偶然のばらつき」は管理限界線の中に入ります。

  • 「2」の「異常原因によるばらつき」は管理限界線の外に出ます。

「管理限界線」を外れた(出た)データに対して原因を調べて対策を打ちます。


■4.管理図の種類

「管理図」には管理するデータによって、2つの種類があります。

  • ひとつは「計量値」です。
  • もうひとつは「計数値」です。

それぞれについて次のような「管理図」があります。
  1. 計量値

    「計量値」は、測って得られるデータです。

    「計量値」の「管理図」には次のような種類があります。


    管理図の種類 管理する品質
    管理図 長さ、重量、時間、硬さ、純度などです。
    x管理図 長さ、重量、時間、硬さ、純度などです。

  2. 計数値

    「計数値」は数えて得られるデータです。

    「計数値」の「管理図」には次のような種類があります。


    管理図の種類 管理する品質
    p管理図 不良率
    pn管理図 不良数(個数)
    c管理図 一定単位の中の欠点数
    u管理図 単位が一定でないものの欠点数



■5.管理図の目的

「管理図」には、次のような目的があります。

  • 「規格限界」を発見することができます。
    品質が合格できる範囲を超えたかどうか把握することができます。
    範囲を超えるとその製品は不合格になります。

  • 工程を「管理限界」に保つことができます。
    管理限界を外れたときは、その原因を調べて対策を打つ必要があります。



■6.管理図の用途

「管理図」には、次のような用途があります。
  • 「工程解析」に使用します。
    工程が管理された状態にあるかどうか調べることができます。

  • 「工程管理」に使用します。
    工程をよく管理された状態に保つために管理図を使用します。


■7.管理図のまとめ方

工程で、よく使用されている、管理図のまとめ方について説明します。

管理図」は次のステップでまとめてゆきます。

  1. 管理しようとするデータについて、100個くらいのデータを取ります。

    ロット別の製品の品質の管理図などです。
    4から5くらいのサンプルを20から25組くらい取ります。

  2. 各組ごとの「平均値」「」を計算します。

  3. 各組ごとのサンプルの「範囲」「」を計算します。

    範囲「」とは、組の中のデータxの「最大値」と「最小値」の差を言います。

  4. 管理図用紙(方眼紙)に「」と 「」を組の番号順に点で記入します。
    上に「」(平均)で下に 「」(範囲)を記入します。

  5. 20から25組の「」と 「」から、それぞれの全体の「平均値」を計算します。

  6. 」の「管理線」を計算します。
    全体の「」の平均が中心線になります。

    「上方管理限界」(UCL)と「下方管理限界」(LCL)を計算します。

    サンプルの数でパラメータが決まります。

  7. 」の「管理線」を計算します。
    全体の「」の平均が中心線になります。

    「上方管理限界」(UCL)と「下方管理限界」(LCL)を計算します。

    サンプルの数でパラメータが決まります。

  8. 「管理図用紙」に「管理線」を記入します。

    「中心線」は実線、「上方管理限界」(UCL)と「下方管理限界」(LCL)は破線で記入します。

    管理図上に、nの数、中心線、UCL、LCLの値を記入すると見やすくなります。

    これで、「管理限界線」が記入されました。


■8.管理図の見方

管理図」の見方です。

次のような異常な場合があります。


呼び方 見方 処置
(1)管理はずれ 管理限界外に点が出たとき(線の上は外になります。) 異常なので、原因を調べて対策を打つ必要があります。
(2)7つ以上の連 管理限界内に入っていますが、中心線の片側に連続して7つ以上の点が並んだとき。 工程の平均やバラツキが変化していることを示しています。
原因を探す必要があります。技術的な情報が得られる場合もあります。
(3)限界近くの点 点が管理限界の中にあっても、管理限界の2/3以上はなれた所に連続3点中2点あるとき。 工程のバラツキが大きくなったことを示します。
注意が必要です。
(4)点の並び方にくせがある 点が上向き、または下向きにつながる。
または周期的に上下する。
工程にそのようなクセが入る要因がある。
原因を探す必要があります。
(5)安定状態にある
(管理状態です。)
管理図に記入された点をみたとき、連続25点以上の中に(1)から(4)のようなものはない。 工程は大変安定しています。
処置の必要はありません。






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